所沢の集合住宅(2020)

建築を周辺のまちや公園・広場に連続させることはとても魅力的だ。
そこには人の生き生きとした振る舞いがあり、ふらっと寄ってみたくなる・入ってみたくなる・住んでみたくなる、そんな魅力があるからだ。
今回の建物も、まちと無関係に建つのではなく、地域に根差して開かれ、地域とともにある建築になるべきと考えた。

そこでまちに対して大きな階段広場を持つ集合住宅を提案した。
街に開かれた大きな広場であり、住人たちにとってのエントランスで、共有のリビングにもなる。休日にはそこでくつろいだり、みんなでご飯を食べたり、
地域のイベントに使われたり、建物として長く愛されるあり方を提案している。

丘に登るように建築の表面が公共空間になり、丘のいろんな場所に思い思いに過ごせる場所をつくることで、まちと関係を持つ開かれた共用部を持つ集合住宅を考えた。この開かれた共有空間は、この建築の大きな付加価値となり、時の経過とともにより魅力的な建築になると考えている。